内分泌・糖尿病内科
目次
診療方針
"一人一人の患者さんに合った治療法を見出してお勧めしていくこと"を目標としています。学会における標準的な治療をご案内できることはもちろんのこと、最新の医療情報にもアクセスできるように努めています。一方で、ご年齢や経済的事情、ご家庭の状況などにも配慮した持続可能性のある治療法をご提案できるように心がけています。
紹介状ダウンロード
貴院でご用意いただく紹介状(診療情報提供書)でも、下記リンクボタンからダウンロードする紹介状(診療情報提供書)のどちらでも構いません。よろしくお願いいたします。
糖尿病診療用
甲状腺診療用
専門学会による施設認定
- 日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医 教育認定施設
- 日本糖尿病学会 認定教育施設Ⅰ
- 日本甲状腺学会 認定専門医施設
概要と特色
糖尿病
日本においては6人に1人が糖尿病、もしくは予備軍と言われる時代に入りました。軽症糖尿病から重症糖尿病まであらゆる原因に基づく糖尿病に対して、当院においては正確な病型診断と病態把握を行うことができます。そして最新の治療をご案内することができます。さらにCGM(コンティニュアス・グルコースモニタリング:持続型血糖測定器)とFGM(フラッシュ・グルコースモニタリング:間欠読取型血糖測定器)を駆使して、低血糖を極力来さない安全な医療をご案内するように努めています。(*CGM、FGMはいずれも終日血糖値の記録できる皮膚に貼り付けるタイプの血糖測定器です。)
受診のきっかけ
喉が渇きやすい、夜間尿回数が2回以上、想定外に体重が減少、スタミナが低下、倦怠感が抜けない、健診異常、糖尿病の家族歴
甲状腺腫瘍
高精細なエコー機器を駆使することで、大多数の症例については受診当日に結果をご説明することができています。また一部の症例に必要となる細胞診については一般に侵襲性のある(軽い痛みを伴う)検査ですが、患者さんにとって安心できる雰囲気作りをスタッフとともに心がけています。「思ったよりもずっと楽だった。」と笑顔でお帰りいただけることが、われわれ甲状腺診療チームの誇りです。
受診のきっかけ
頸部の腫大や違和感、健診異常、他検査にて腫瘤の存在を指摘された。
骨粗鬆症
加齢に伴う骨粗鬆症はもちろんのこと、気付かれないまま重症の骨粗鬆症となられている特別な患者さんを早期に発見し、治療へとご案内できるよう努めています。例えば、地域機関病院にて平均1年に1〜2症例の見つかる原発性副甲状腺機能亢進症については、2022年の1年間に29症例を診断しています。またそのスクリーニング過程においてビタミンD欠乏症に基づく骨軟化症例も多く見出して治療へとご案内しています。
受診のきっかけ
腰痛、下肢痛、骨折歴、骨粗鬆症の家族歴、閉経、ステロイドの使用、低リン血症、高カルシウム血症、尿路結石、原因不明の腎不全
二次性高血圧症
塩分制限を行っても、降圧処方を2〜3剤内服しても、依然として降圧目標値に達することができない難治な高血圧症においては、年齢以外の原因が見つかることがしばしばあります。特に副腎にできた腫瘍によって発症する高血圧症は、一般に高血圧症例100人中10人に見つかる可能性があると言われています。当院では的確な検査によって、原因に合った治療法をご案内することができます。
受診のきっかけ
難治性高血圧、若年性高血圧、腹部画像検査にて副腎腫瘤を指摘された。
肥満、睡眠時無呼吸、骨粗鬆症
当院の特徴ある取り組み
糖尿病療養支援
当院では、糖尿病予防の啓発活動、糖尿病に罹患した方の外来通院や、入院による血糖コントロール、また、合併症を防ぐためにケアチームで活動を行っており、それを総称して糖尿病療養支援と呼んでいます。その中には、医師の治療や看護師からの療養指導、薬剤師からの薬剤指導、栄養士からの栄養指導などが含まれています。
お知らせ「糖尿病療養支援のご案内」にてご紹介いたします。
糖尿病ケアチーム
院内で選ばれたスタッフが、A)患者さんへ療養支援をお届けする、B)病院スタッフへ学習機会を提供する、C)世界糖尿病デー・イベントを開催することを目的として、日々取り組んでいます。
世界糖尿病デー・イベント
糖尿病の脅威が世界に拡大しているのを受け、世界規模で糖尿病に対する注意喚起をするため1991年にIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機構)によって、世界糖尿病デー(World Diabetes Day)が開始されました。当院もそれに合わせ、糖尿病予防の啓発イベントを開催して参りました。
2024年
2024 世界糖尿病デー in 東海中央 のテーマは「おいしく、バランスの取れた食事で糖尿病・合併症を予防しよう。」です。
現在の日本は飽食の時代です。数ある食べ物から何を選んで食べるか が重要になります。今一度、原点に戻って、一緒にバランスの良い食 事摂取について考えてみませんか。
世界糖尿病デー in 東海中央 2024の内容は、下記リンクボタンにてご覧ください。
世界糖尿病デー in 東海中央 2024のお知らせページはこちら
2023年
2023年は11月15日に、災害に焦点をあて「備えて守る糖尿病ケア」をテーマとして開催いたしました。
世界糖尿病デー in 東海中央 2023の内容は、下記リンクボタンにてご覧ください。
世界糖尿病デー in 東海中央 2023のお知らせページはこちら
甲状腺クリニック
特殊外来のコーナーにてご紹介いたします。
木曽川内分泌カンファレンス
国内屈指の先生をお招きして、地域の先生がたと膝詰めで語り合える勉強会を、2016年より連続で開催しています。
2016年 | 「症例から学ぶ〜内分泌診療の醍醐味とエッセンス〜」 神戸大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌内科学 髙橋 裕 先生 |
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2017年 | 「身近な下垂体副腎診療」 国立大学法人浜松医科大学 地域家庭医療学講座 沖 隆 先生 |
2018年 | 「内分泌学からみた代謝性骨疾患の臨床」 虎の門病院 内分泌センター 竹内靖博先生 |
2019年 | 「水代謝の基礎と臨床~低ナトリウム血症を中心として~」 高知大学教育研究部医療学系 臨床医学部門 岩崎 泰正 先生 |
2020年 | 「生活習慣病ワクチンの開発」 大阪大学大学院医学系研究科 健康発達医学寄附講座 教授 中神 啓徳 先生 |
2021年 | 「低ナトリウム血症の診断と治療」 藤田医科大学ばんたね病院 内分泌・代謝内科 教授 椙村 益久 先生 |
2022年 | 「甲状腺分化癌ーどう評価し、どう治療するか」 隈病院 治験臨床試験管理科 科長 伊藤 康弘 先生 |
2023年 | 「分子栄養学の進歩と糖尿病診療」 琉球大学大学院医学研究科 内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座 教授 益崎 裕章 先生 |
2024年 | 「糖尿病療養指導士が日本を元気に!」 和歌山ろうさい病院 病院長 南條 輝志男 先生 |
中神先生ともにと |
椙村先生とともに |
益崎先生とご一緒に |
学会発表
8年間に約20の学会・研究会発表を行っています。2022年〜2023年にかけては、コメディカル・スタッフや専攻医ならびに指導医による発表がさらに増える見込みです。他院にとっても有益となる新たな診療情報を、当院からも発信していきます。
医師紹介
役職 | 氏名 | 資格等 (出身大学/医学部卒業年) |
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内分泌・糖尿病内科部長 | 奥村 中 | 名古屋大学臨床准教授 日本内分泌学会専門医・指導医 日本糖尿病学会専門医・研修指導医 日本甲状腺学会専門医 日本内科学会認定内科医・研修指導医 医学博士(病理学) (岐阜大学/1990年卒) |
内分泌・糖尿病内科医長 | 田牧 直樹 | (岐阜大学/2018年卒) |
学術活動
- 原発性副甲状腺機能亢進症のスクリーニングに有用と考えられるCa-P indexの提案
奥村 中, 芦田 涼成, 佐藤 孝哉, 水口 敏宏, 内田 一生
2023年6月 第96回日本内分泌学会学術集会(名古屋) - 患者の支払いや服薬状況に医師は配慮できているのか?
奥村 中, 芦田 涼成, 玉置 純子, 廣田 圭, 野村 智美, 領木 槙子, 板東 達也, 馬渕 亜紀
2023年5月 第66回日本糖尿病学会学術集会(鹿児島) - イオン化カルシウム値と高い整合性を示す、新たなアルブミン補正カルシウム式の検討
芦田 涼成, 奥村 中, 久納 光皓, 水口 敏宏, 内田 一生
2023年4月 第120回日本内科学会総会(東京) - 医師は処方に際し何を意識しているのか
~治療で生活が苦しくなってはいませんか?~
奥村 中, 芦田 涼成, 玉置 純子, 廣田 圭, 野村 智美, 領木 槙子, 板東 達也, 馬渕 亜紀
2022年12月 第96回日本糖尿病学会中部地方会(富山) - 原発性副甲状腺機能亢進症の早期診断に向けた新たなアルブミン補正カルシウム式の検討
芦田 涼成、奥村 中, 久納 光皓,板東 達也, 水口 敏宏, 内田 一生
2022年10月 第22回 日本内分泌学会東海支部学術集会 - 原発性副甲状腺機能亢進症の早期診断に向けて
~intact-PTHを用いない簡便なスクリーニング指標の提案~
久納 光皓, 奥村 中, 板東 達也, 水口 宏敏, 内田 一生
2021年9月 第21回 日本内分泌学会東海支部学術集会 Web - 血糖降下薬の処方傾向とピットフォール
領木 槙子、板東 達也、奥村 中
2021年1月 第6回 木曽川内分泌カンファレンス - 透析患者に対し血中メタネフリン分画測定を用いることで診断し得た褐色細胞腫の一例
芦田 涼成 奥村 中
2020年 第20回 日本内分泌学会東海地方会 - 脳梗塞後急性期にSGLT2阻害薬再開し3日目に重症高ナトリウム血症を発症した1例
領木 槙子、板東 達也、奥村 中
2020年 第94回 日本糖尿病学会中部地方会 - 妊娠を契機に発症し亜急性に進行した下垂体前葉機能低下症の一例
芦田 涼成、奥村 中
2020年 第93回 日本内分泌学会学術総会 - 「変わりない」という患者は誰が作ったのか? −コーチングシート活用によるエンパワーメントアプローチの実践−
馬渕 亜紀、薄井 園、奥村 中
2020年 第63回 日本糖尿病学会学術集会 - DRESS症候群に併発した亜急性甲状腺炎の一例
芦田 涼成、奥村 中
2020年 第241回 日本内科学会東海地方会 - ANCA関連腎炎を併発した2型糖尿病の1例
芦田 涼成、奥村 中、小崎 陽平、筑紫 さおり
2020年 第240回 日本内科学会東海地方会 - 急激なNa上昇の真犯人はだれか?
Clinical Case Discussion (CCD) 6 下垂体
奧村 中(コメンテーター)
2019年 第29回 臨床内分泌代謝 Update(日本内分泌学会 高知) - 出産を契機に発症したと考えられる下垂体前葉機能低下症の一例
芦田 涼成、奥村 中
2019年 第19回 日本内分泌学会東海地方会 - GLP-1RA体重減少効果に影響するリスクファクターについて
小川 昌樹、奧村 中、板東 達也
2018年 第92回 日本糖尿病学会中部地方会 - インスリン自己注射用の自助具製作に関わる中で自主性が回復し自己効力感の得られた片麻痺患者の一例
大野 香、佐藤 量哉、鈴木 二千香、辻 若子、長谷 五美、馬渕 亜紀、奥村 中、松久 卓
2018年 第54回 中央病院学会 - 食事摂取量の評価基準の作成
廣田 貴子、奧村 中、村山 陽子
2017年 第60回 日本糖尿病学会年次学術集会 - Insulin-like growth factor (IGF-II)が関連したと考えられる低血糖を伴う巨大葉状腫瘍の一例
片山 雅貴、奧村 中、他
2015年 第104回 日本病理学会総会 - 脳卒中片麻痺患者に対してインスリン自己注射用の自助具を作製し実用化に至った1例
大野 香、辻 若子、馬渕 亜紀、小酒井 啓之、篠田 規公雄、奥村 中、松久 卓
2015年 第31回岐阜県病院協会医学会 - 類もやもや病を合併したバセドウ病の1例
竹田和弘, 浅野昇悟, 奥村中
2015年 第227回 日本内科学会東海地方会 - Prolonged Secretion of Aldosterone in the Dexamethasone-Suppressed Cosyntropin Stimulation Test
- a Potential Marker of Aldosterone Producing Adenoma
Ataru Okumura, Hironobu Umakoshi, Mayu Minamoto, Tomikazu Fukuoka
Endo 2015 San Diego(米国内分泌学会) - トリメトプリムの感染症予防量投与に伴う電解質異常の発症頻度
木村 武博、板東 達也、奧村 中
2014年 第223回 日本内科学会東海地方会 - 原発性アルドステロン症術後の腎機能悪化の予知因子
中尾 佳奈子、奧村 中、他
2014年 第87回 日本内分泌学会学術総会