脳神経外科
目次
概要と特色
診療の中心は脳血管障害(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞)、頭部外傷などの急性疾患や、脳腫瘍、顔面けいれん、三叉神経痛など脳神経外科全般にわたって診療を行っています。通常の外来では頭痛や手足の痺れなどを主訴に受診される方が多いのですが、診療は月曜日から金曜日まで毎日行っていますので上記症状でご心配の方はご相談ください。また当院では人間ドック事業の一環として脳ドックも行われており、脳卒中予防にも力をいれています。
主な疾患と治療について
顕微鏡下に脳動脈瘤手術、脳腫瘍摘出術、血腫除去術、頭蓋外−頭蓋内血管吻合術や、頚動脈の血栓内膜剥離術などを行います。また脳血管内治療の専門医も赴任し、脳血管内手術にも対応できるようになりました。
特殊外来
グリオーマホスピス
脳腫瘍には良性と悪性があり、良性腫瘍は髄膜腫、下垂体腫瘍、神経鞘腫などで全摘出により再発が起こることは稀で生命を脅かすことも稀です。悪性の代表のグリオーマ(神経膠腫)は脳腫瘍のなかで髄膜腫に次いで多くみられ、全脳腫瘍の約3割にあたります。1年間の発生率は人口10万人あたり5名程度です。比較的良性のものから悪性のものまで4段階に大別され、最も悪性がグリオブラストーマ(神経膠芽腫)とよばれ平均余命は2年程度です。
グリオブラストーマは不治の病であり、高齢者や再発により既に大きな障害を来している方は、治療を見送られ緩和医療を選択される方も見えます。緩和医療とは、「生命を脅かす疾患に直面している患者とその家族の身体的・社会的・精神的な生活の質を充足させること」と定義されています。一般的に緩和医療を選択された場合には、最初に治療を行った病院を離れて、緩和ケア病棟のある病院や療養病院、自宅などで最期を迎えることになります。この場合、脳神経外科の専門医から離れることにもなり、痙攣などの合併症への対応に不安を持っている家族も多く見えます。自宅に戻られた場合には、痙攣を繰り返したり、救急車を呼ぶタイミングが分からなかったりするなどして、入退院を繰り返す患者さんもみえます。このため、療養病院や自宅で過ごしていても、脳神経外科医との連携が大切になります。
グリオーマホスピスでは、入院治療から在宅医療、施設入所の相談・斡旋・在宅時・入所時の急変対応などサポートをさせていただきます。
まずは現在の主治医にご相談いただくか、当院の専門外来にご連絡ください。
外来日時
月曜日・火曜日・金曜日(※祝日,12/29~1/3を除く) 9時00分~12時00分 ※完全予約制
担当医師紹介
第二脳神経外科部長 副田 明男(そえだ あきお)医学博士
日本脳腫瘍学会 脳腫瘍支持療法委員会委員
脳腫瘍に関する経歴
2004〜7年:岐阜大学大学院医学科 脳神経外科・再生医科学教室にて幹細胞の研究に従事し、脳腫瘍患者から癌の元となる癌幹細胞を発見(日本初)
2007〜10年:米国ピッツバーグ大学 脳腫瘍プログラム
2010〜11年:米国バージニア大学 脳神経外科
2009年:上原生命科学財団リサーチフェロー
医師紹介
役職 | 氏名 | 資格等 (出身大学/医学部卒業年) |
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第一脳神経外科部長 放射線科部長 |
山田 潤 | 日本脳神経外科学会認定専門医・指導医 日本脳神経血管内治療学会認定専門医 日本脳卒中学会専門医・指導医 日本脳神経外傷学会認定指導医 (岐阜大学/1993年卒) |
第二脳神経外科部長 | 副田 明男 | 日本脳神経外科学会認定専門医 (岐阜大学/1996年卒) |