放射線科

マンモグラフィ

マンモグラフィとは

マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影のことです。乳房専用の装置を使って撮影します。撮影は乳房をアクリル板で圧迫し、薄く伸ばした状態で撮影します。圧迫することにより乳腺が広がり、病変をより鮮明に写し出します。『しこり』が分からないようなタイプの乳がんも、白い点のように見える『石灰化』として見つけることができます。
マンモグラフィは乳がんの早期発見に有効な画像診断の1つです。

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乳房を圧迫する理由

  • 乳腺の重なりが少なくなる為、病変が発見しやすくなります。
  • 乳房全体が均一に広がる為、ムラのない均一な画像が得られます。
  • 身体や呼吸による動きを防止し、ボケのない鮮明な画像が得られます。
  • 薄くすることで、X線被ばくを低減します。

検査について

  • 検査は女性技師が担当します。
  • 検査時間は10分程度です。
  • どうしても痛みに耐えられない場合は担当者にお伝えください。
  • 必要に応じて、追加撮影することがあります。

注意事項

次項に該当する方は、検査前にお申し出ください。

  • 妊娠の可能性のある方
  • 授乳中の方
  • 豊胸術をされている方
  • ペースメーカー装着、水頭症シャント術、化学療法などのポート挿入、リブレ等体内に医療機器が付いている方

乳房トモシンセシス(3D)とは

トモグラフィー(断層)とシンセシス(合成)の2つの意味から造られた造語で、マンモグラフィ検査における特殊な撮影法です。
当院はこのトモシンセシスを県内でいち早く導入し、今日まで12年間診療に役立ててきました。
マンモグラフィ(2D)は、1方向からX線を照射し、厚みのある乳房を1枚の画像で表現するのに対し、トモシンセシス(3D)は、1回の撮影で多方向から連続的にX線を照射し、乳房を1mm間隔で細かくスライスし断層画像を複数枚取得します。マンモグラフィ(2D)では、乳腺に埋もれて発見が難しかった病変を分離し、鮮明に描出することが可能です。
撮影時間は、約10~20秒で、被ばく線量はマンモグラフィ(2D)の約1.5倍程度です。

ステレオガイド下マンモトーム生検とは

ステレオガイド下マンモトーム生検とは、組織検査の1つです。

  1. ステレオガイド下マンモトーム生検はマンモグラフィの検査をして乳房内に石灰化が見つかり、精密検査が必要とされた方に対して行われます。
  2. マンモグラフィを撮影し、石灰化の位置を確認しながら、乳房に針を刺して一部乳腺組織を吸引採取します。採取した乳腺組織を顕微鏡で観察し、乳がんによる石灰化か判断します。
  3. 傷口は5mm程度の小さな切開創で済み、診断精度の高い検査です。患者さんの負担は比較的少ないですが、乳房に局所麻酔して少し太めの針を刺す検査となります。
    検査前には、医師による詳細な説明を受けて頂き、検査当日は、医師・看護師・診療放射線技師・臨床検査技師で検査を行います。

マンモグラフィ検診施設・画像認定

当院は日本乳がん検診精度管理中央機構が認定する『マンモグラフィ検診施設・画像認定』を取得しています。
これは、乳房の画質・装置の品質管理・被ばく線量が基準値を満たし、乳がん検診の質の高さを認められた施設にだけ与えられるものです。

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乳房を意識する生活習慣(ブレスト・アウェアネス)について

「ブレスト・アウェアネス」とは、ご自分の乳房の状態に日頃から関心を持ち、乳房を意識して生活することを言います。
生涯のうちに乳がんになる女性の割合は現在9人に1人と言われております。
早期発見の為に大事な事は何でしょう?
近年「ブレスト・アウェアネス」(乳房を意識する生活習慣)という考えが提唱されています。ブレスト・アウェアネスは乳がんの早期発見・診断・治療につながる重要な生活習慣です。

ブレスト・アウェアネスを身につけるために以下の4つの項目を実践しましょう。

  1. ご自分の乳房の状態を知るために日頃から乳房を見て、触って、感じる。月経周期に伴う変化を知る(乳房の健康チェック)
  2. 気をつけなければならない乳房の変化を知る(しこりや血性の乳頭分泌など)
  3. 乳房の変化を自覚したら、すぐに医療機関へ行く。
  4. 40歳になったら定期的に乳がん検診を受診する。

着替えや入浴時に心掛けましょう。小さなしこりを探す必要はありません。「いつもとかわりないかな」という気軽な気持ちで触ってみましょう。そして少しでも異常を感じたら、検診を待つことなく乳腺外来を受診してください。

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