病院長ごあいさつ

病院長 藤原 道隆

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2025(令和7)年4月より、病院長に就任いたしました藤原道隆でございます。
 私は、1987年に名古屋大学を卒業し、消化器外科学を専門とし手術を行う一方で、機器の開発、新しい手術教育法としてバーチャルリアリティ(VR)の利用などを工学系や情報系の方々と研究してまいりました。名古屋大学に32年間在籍しましたが、最後の数年は、より広い領域のVR医療応用、アートやデザインと医療、そして、附属病院のマネージメントとしては医療機器管理、臨床工学などに従事しておりました。
 当院は、1950年代に公立学校共済組合の教職員の健康管理を目的に全国8病院のひとつとして設立され、現在もメンタルヘルスや健診部門に継承されてます。設立後、診療科追加や増床などの規模拡大に伴い急性期総合病院としての機能が強くなり、各務原市の市民病院的な役割も担うようになりました。各務原市は、中山道の宿場町からの古い歴史を背景に、全国有数の航空機産業を擁する工業都市でありますが、新鵜沼駅は名古屋駅から約30分であることから住宅都市の一面も有しており、人口の3%が外国籍の方で多文化が共生する街という特色もあります。
 近年は、患者層の急激な高齢化に対応し、緩和ケア病棟の新設などケアミックス型へとシフトしつつありますが、予想を上回るコロナ後の患者減少と収益悪化に加え、「働き方改革」への対応もあり、当院を取り巻く環境が厳しくなっています。
 こうした状況下ではありますが、2000年以来の当院の理念「最高の誠意、最善の医療」を継承しつつ、安全で透明性を確保した医療を最重要とし、多様性を重んじ地域に開かれた病院を目指します。地域の医療、福祉、介護を担う施設の皆様、行政・教育・研究機関、さらに、患者や住民の皆様と連携しながら、社会の変化に柔軟に対応し、当院が最適な機能を発揮できるように、職員一同最大限の努力をいたします。
 また、「公園都市(パークシティ)」をめざす各務原市にふさわしい新しい医療機関のありかたを模索し、市民のみなさまに、医療や介護、予防医療と健康,さらには環境と医療について楽しみながら理解を深めていただくエリアを整備していく計画です。私の専門分野のひとつであるVR技術やアートのこの領域における展開などもご紹介できようかと考えております。有事の際に頼っていただく病院であるのは当然ですが、日常から交流できる新しいヘルスケア/ウェルビーイング施設を目指したいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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