関節治療センター

関節治療センター

ひとつひとつの手術を
大切に行っています

再生医療とは

再生医療は人がもともと持っている自然治癒力を引き出す治療です。これまでの整形外科では薬や注射、リハビリ、装具、そして手術などにより治療を行ってきましたが、再生医療は近年欧米で開始され一定の成果が報告されてきており、最近は国内でも導入され始めました。保険適用はまだされておらず自費診療となるうえ必ず有効とは限らない限界もありますが、身体への負担や日常生活への制限も少ないため、高齢者の膝のすり減りやスポーツ選手の難治性障害などに対する新しい治療法として広まりつつあります。医療機関は法規に基づいて厚生労働省へ届出申請し、厳格に審査され、認可された後も毎年の報告が必須であるなど厳重な管理体制の下で実施されます。

当科の再生医療の特色

当科の再生医療の特色

整形外科で行われる再生医療は、血液を材料とする方法と脂肪細胞を材料にする方法に大別されます。これらの材料に特殊な処理を行ってから治癒再生力を促す有効成分を患部に注入します。当院整形外科では、血液を材料にしてPRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)を作製し、患部へ注射するPRP療法を行っています。脂肪細胞を材料にする方法では脂肪組織を採取するために小手術が必要となるうえ、細胞を増やすために培養に1か月程度を要し、費用も高額になります。当院の方法では初診時には再生医療を行わず説明や検査などを行いますが、再生医療を行う当日は、採血して材料を採取してから処理を加え患部へ注入するまで15~30分程度で済みます。

適応疾患

種別 種類 疾患名
2種 関節の病気 変形性膝関節症・変形性足関節症・変形性指関節症・変形性股関節症
3種 スポーツによるケガや病気 テニス肘(上腕骨外側上顆炎)・ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)・野球肘(肘内側側副靭帯損傷)・アキレス腱炎・ジャンパー膝(膝蓋腱炎)・足底腱膜炎・手根管症候群・捻挫・靭帯損傷・半月板損傷・肉離れなど
腰の病気 腰痛(椎間板変性、多裂筋変性、仙腸関節炎、椎間関節症)など
肩の病気 五十肩・四十肩(腱板炎、滑液包炎)など

PRP療法を受けることができない方

各項目に1つでも当てはまる場合は、治療を受けていただくことができません。

  • 抗凝固剤の使用中の方
  • 血小板減少症など出血性素因がある方
  • 貧血の方
  • 重篤な感染症
  • 易感染性宿主(糖尿病・免疫不全・慢性腎炎・肝硬変の方)

成分を抽出できない可能性

採取した血液の状態によっては、多血小板血漿(PRP)を抽出できない可能性があり、再度採血が必要になる場合もあります。

患者さん向け説明文書

患者さん向け説明文書

必ず事前にお読みください。

2種(PDF)

3種(PDF)

治療の流れ

問診、診察、検査(保険診療)

初診の方:紹介状をお持ちでない場合は、別途5,500円(選定療養費)を徴収いたします。

この治療法の適応かどうかを判断します
PRP療法に関する説明書・同意書をお渡しします
治療を行う日程を決めます

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採血、PRP分離、施術(保険外診療)

  1. 採血 約15ccの血液を採取します
  2. PRP分離 採取した血液を専用の機器によってPRPを抽出します
  3. 施術 抽出したPRPを患部に注入します

※採血から施術までは15分程度で終了します

採血、PRP分離、施術(保険外診療)01 採血、PRP分離、施術(保険外診療)02 採血、PRP分離、施術(保険外診療)03

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再診(保険診療)

経過や治療効果を評価します

治療後の注意点

  • 注射後2~3日は激しい運動をしないでください
  • 注射後1週間程度、腫れや痛み、熱感が持続することがあります
  • 日常生活動作は注射当日から可能です
  • 治療効果、効果の持続期間には個人差があります

費用

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PRP療法は、保険外診療(自費診療)です。

1部位 77,000円(税込)
2部位 132,000円(税込)

持ち物

  • 健康保険証
  • 診察券(お持ちの方)
  • お薬手帳(お持ちの方)
  • 紹介状(お持ちの方)

お問い合わせ

東海中央病院 整形外科外来
TEL:058-382-3101(代)
受付時間:平日 13:00~15:00

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