医療事故その後の再発防止進捗状況について(報告)
2024年12月03日 お知らせ
令和6年3月19日にホームページで掲載した「当院での医療事故について」に関して、その後の再発防止進捗状況を報告いたします。
1 経緯
この医療事故は、平成28年2月、平成30年8月、令和4年2月に当院で肝切除術を受けた患者様が術中にお亡くなりになるという事案が発生したことによるものです。
これらの事案発生後に、医療事故調査制度に基づき、再発防止策検討のため、外部調査委員を含めた医療事故調査委員会を設置し、調査結果をもとに報告書をまとめ、医療事故調査・支援センターに報告いたしました。
併せて、報告書をもとに作成した再発防止策を策定したところです。
2 再発防止に向けた改善目標について
再発防止策に対する実施計画や対策を講ずるうえで、あらかじめ以下の改善目標を念頭に掲げ、職員で共有することにしました。
◎医療事故安全防止に対する全職員への意識啓発、教育の徹底を行う。
◎医療の質の維持向上に全職員一丸となって行い、医療事故死亡事例0件とする。
3 再発防止策に対する実施計画立案及び検証について
再発防止策個別項目に関し、実施時期、実施方法及び責任者を明確にし、定期的に見直しを行うようにしました。
また、立案内容の進捗確認及び実施状況の正確性を確保するため、外部有識者や専門家の委員の方を交えた検証委員会を現在開催し、広くご意見やご助言をいただくこととしました。
4 再発防止策実施状況について
以下に、現時点の主な実施項目を記載します。
なお、詳細は現在上記検証委員会での検証及び審議途中であることから差し控えさせていただきます。
①肝切除術再開について
・原則実施しない方針とする。
仮に再開する場合は、外部委員を交えた倫理審査委員会で安全体制や技量を審議、検証を行い判断する。
②医療安全管理体制の再構築について
・重大事例発生時の医療安全管理部門への報告体制見直しと再徹底を図った。
リスクマネージャー、医療安全管理者への報告体制
予期しない死亡事例に限らず重大事例の報告体制
全退院患者の症例点検実施
・医療安全部門のメンバー増員、再教育を行った。
医療安全管理部門組織の見直し
医療安全管理者の増員(多職種構成)
医療安全管理者への研修再受講 など
③その他項目
・上記①②以外の再発防止策項目については、現在検証委員会にて検証を進めている。
今後も、引き続き検証委員会でのご指導やご助言をいただきながら、再発防止策をより実効性のあるものにしていき、より安全安心の医療を提供できるよう努めて参ります。
最後に、あらためてお亡くなりになられました患者様のご冥福をお祈りし、ご遺族の皆様に深くお詫び申し上げます。
令和6年12月3日
病 院 長