各務原市在宅医療・介護連携支援室の取り組みについて
2020年04月03日 ブログ
各務原市在宅医療・介護連携支援室について
医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者の方が、「住み慣れた地域で自分の望む暮らし方」を最後まで迎えることができるような包括的かつ継続的な在宅医療と介護が提供できるように、地域の連携体制を整えていくことを目指して、平成30年から当院が各務原市の委託事業として運営しています。
様々な医療・介護に携わるスタッフの方々を結び、その連携が市民の皆様へと還元されるように、様々な企画を実施しています。
各務原市在宅医療・介護連携支援室についてはこちら(各務原市のWebページへ)
かかみがはら在宅医療・介護についてはこちら(各務原市医師会のWebページへ)
お知らせ
令和7年度 かかみがはらし 人生アルバムワークショップを開催いたします。
取り組みについて
8月 令和7年度「各務原市南部 人生アルバムワークショップ」を開催いたしました
人生会議ってなんだろう?
「人生会議」とは、「ACP」(Advance Care Planning・アドバンスケアプランニング)の愛称で、あなた大切にしていることや想い、これからの人生に対する望み、どのような医療ケアを希望していくか、ということを家族やかかりつけ医、ケアマネジャーなどあなたの関わりの深い方も含めて話し合うことをいいます。
各務原市では、「人生アルバム」という人生会議ノートを活用し、人生会議の普及啓発を行っております。今回のイベントはその一環で行われました。(令和7年8月19日 内藤くすり博物館にて開催いたしました)
人生会議ノート「人生アルバム」について(各務原市のWebページへ)
「四世代でつなぐへび年の約束~人生アルバム」朗読劇について
今回は、曾祖母の誕生日祝いに訪れた孫二人、祖母、祖父、曾祖母の日常の会話を主題にした朗読劇を行いました。これまでのお互いの人生や今後の人生についてを自由に気軽に話し合うことが人生会議につながっていく、ということがよくわかる内容になっています。演じられた方々も、まるでどこかのお茶の間を見ているような気分にさせるほど役に添った朗読が光っていました。
サイコロトークから人生アルバムを綴る
朗読劇の終了後、参加者の皆様に4名ほどのグループに分かれていただき、サイコロに添ったテーマで各々のことを語っていただく、というグループワークを行いました。
「好きなこと」「出身地」などのお互いの自己紹介から、「今後希望する暮らし方」まで、医療機関や介護施設のスタッフがファシリテーター(司会)になりながら話し合いを進めていきました。
和気藹々とした雰囲気の中、話し合うことが出来、最後には大きく身振り手振りを交えて盛り上がっているグループも見られました。
これからの活動について
今回のイベントを通じて人生会議を身近に感じていただく方が増えればとてもうれしいです。元気に話し合えるうちに、今までのことを振り返り、これからのことを考える貴重な機会になればと思います。令和7年度はこの朗読劇のイベントを後2回行います。ご興味のある方は各務原市のホームページをご覧ください。
7月 令和7年度 第一回各務原市在医療・介護連携推進事業研修会及び座談会を開催いたしました
みんなで災害時対策を考えよう!
今回のワークショップの主題は「みんなで災害対策を考えよう!」でした。各務原市の医療・介護の現場で働くスタッフの方々にご参加いただきました。大勢のご参加ありがとうございました。
研修会について
【「災害医療を支える移動薬局~モバイルファーマシーについて~」岐阜薬科大学 地域医療実践薬学研究室 教授 林 秀樹 先生】
日本は地震が多く、私たちの住む東海も今後大きな地震が発生する可能性が非常に高い地域です。 災害時の医療、というのは事前の備えが不可欠です。今回は、移動薬局モバイルファーマシーについて岐阜薬科大学 地域医療実践薬学研究室教授 林 秀樹先生にご講演をいただきました。先生は、実際にモバイルファーマシーを利用し様々な災害の支援にもあたっています。
東北大震災の際、薬はあるのに、秤量・分包に必要な調剤設備が破壊されてしまい、必要とする患者さんに薬を届けることができなかった、という経験に基づいてモバイルファーマシーは開発されたそうです。災害が実際に起きたらどうなるのか?というお話を興味深く聞くことができました。
【各務原市健康福祉部 高齢課 課長 奥田 憲司 氏より開会のご挨拶】
研修会では質疑応答も活発でした
座談会について
林先生のご講演をふまえて、「災害時の薬剤確保について」という議題で座談会を行いました。参加者の方は事前に振り分けられたチームに別れて、議題について話し合いました。
「平時にも在庫が潤沢といえないような薬剤は災害時にどうなってしまうのか?」、「お薬手帳を持っていない患者さんに正しいお薬を渡すにはどうしたらよいのか?」、「患者さん個人で薬剤をある程度ストックしていただく必要があるかもしれない」等、活発な意見交換が行われていました。2グループのリーダーによる発表も行われました。
思い思いに付せんを使って積極的な意見交換ができました
2グループのリーダーによる座談会の発表も行われました
研修会・座談会を終えて
【閉会のご挨拶 各務原市医師会 会長 酒井 聡 先生】
災害時の薬剤確保について真剣に話し合う機会になってよかった、というご意見を多くいただきました。参加者の皆様もそれぞれの職域の立場から和気藹々と積極的に座談会に参加してくださっているのが印象的でした。この活動が地域の災害への「備え」になれたことを嬉しく思っています。
災害時にも活躍するエアーストレッチャーの実演も行われました