腹囲増加にご用心!! からだの成分を分析しましょう!

主任臨床検査技師 近藤 敦司

測定中「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」という言葉の発表から数年立ち、世間でも注目を集めています。この疾患概念は、内臓脂肪型肥満を共通の要因として、高血糖、脂質異常、高血圧を呈する病態であり、それぞれが重複した場合は、虚血性心疾患、脳血管疾患などの発症リスクが高く、内臓脂肪を減少させることでそれらの発症リスクの低減が図られるという考え方を基本としています。
そこで、平成20年度から厚生労働省の指針のもとに新たな健診・保健指導が始まります。具体的には腹囲(内臓脂肪面積)の計測(男性85cm以上、女性90cm以上)、内臓脂肪面積として男女ともに100c㎡以上が腹部肥満となります。皆さん、ご自分のお腹はどうですか? 当院では新たに体成分分析(体液量測定)装置を19年度に導入いたしました。
体成分分析の検査は全く痛みを伴わず、機器に乗って両手でグリップを持ち、たった90秒間で簡単に測定できます。得られる情報には、筋肉量、体脂肪量、部位別筋肉量、内臓脂肪断面積、栄養評価、体重管理、肥満診断、身体バランスなどがあります。

では、一例をご紹介しましょう。

体成分分析

体を構成する5つの成分のバランスが整っているかを示しま す。一般的には体重の5〜60%が水分で、疾病や浮腫によって バランスが崩れることがあります。
この場合は脂肪量が多すぎです。

画像

骨格筋・脂肪

筋肉と脂肪のバランスを示します。隠れ肥満、筋肉型過体重、 肥満など身体状況を把握できます。

画像

肥満診断

BMI、体脂肪率、ウエストヒップ比の3つの側面から肥満を推測します。体脂肪率は体重に占める体脂肪の割合、ウエスト ヒップ比は脂肪分布の指標で男性0.90、女性0.85以上の場合腹部の脂肪が多いことが推測できます。
この場合はどの指標も標準以上です。

画像

内臓脂肪断面積

画像数字が内臓脂肪の面積です。    
100cc未満が基準ですが、この場合は117.3ccと標準ラインを越しています。

総合評価

画像総合評価では検査結果が簡単に判るようになっています。チェックが青色部分に多ければ健康的な状態であり、赤色部分に多ければ健康に問題がある可能性が高くなります。
この方の場合は、体脂肪、体重が多く、腹部肥満であり生活習慣に注意する必要があります。

内臓脂肪の蓄積は生活習慣病を引き起こす一つの要因です。
まずは体重管理から生活習慣の見直しの第一歩を踏み出しましょう。